NRK活動報告書

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入寮

誰よりも寮大好きで寮に馴染んでたけど、実は私は途中入寮組だった。
もともと兄者が他大学の寮住まいで、やっぱり同じような2人部屋で半分自治寮みたいなもんで、面倒ながらも楽しそうにしてたから、寮暮らしには憧れていた。
そんなわけで、大学も寮があるから金大に決めた。
んで晴れて合格してサテ入寮申し込みしようと思ったらもう締切が過ぎていたという痛恨のミスにより泣く泣くアパートに入居。夢の寮生活は泡と消えたと思われた。


ところが入学して2週間後に偶然知り合った寮生に寮の話を訊いたら、「え?部屋空いてるよ?」と。
その翌日に早速学務課に行って入寮希望を出し、わずか1か月でアパートを引き払い(不動産屋に平謝り)、GW明けに入寮。
しかしもう新歓シーズンは終わっていて(のちに4月の1か月間に怒涛の新歓行事が行われ脱落者が出ていたことを知るが、それはまた別のお話)同回生と集まる機会はほとんどないしもうなんとなく仲いいメンバーが決まってるし、変な時期に途中入寮してきたせいで何か深い事情があるんじゃないかと気を遣われてあまり話しかけてくる人もいなくて最初はちょっと後悔したものだ。


同室の先輩(富山出身)は一人部屋になったと油断したところに後輩が入ってきたもんで大慌てで片づけてくれたらしいんだが、とにかく持ち物が多い人で、8畳のうち私の居住スペースは布団の上と机しかなかった。
でも引っ越してきたその日にます寿司くれた。あと要らない服とかバッグととかもくれた。卒寮するときに譲ってくれたファンヒーターはその後3年間私の足元を温めてくれた。いい先輩だった。


勝手もわからず友人もおらず100人余が暮らす寮でぼっち生活をスタートさせたわけだが、まもなく一人の同回生と知り合い、不思議なことに仲良くなって、そこからようやく馴染むことができ、今に至る。
あの時話しかけてくれた彼女には感謝している。